ほおづき

私をくいとめてのほおづきのレビュー・感想・評価

私をくいとめて(2020年製作の映画)
3.5
『勝手にふるえてろ』みたいな捻くれてるがゆえにモテない女の子が、現実逃避でイマジナリーフレンドに救いを求めてるおはなし
かと思ってたらちょっと違った。

『勝手に~』は憧れの人から逃れられなくて
現実と向き合えない女の子のおはなし。
こちらは現実を見えていてもなお一人でいることに
居心地の良さを感じてる女の子のおはなし。


この手の脳内相談系って複数人で行われる会議形式が主流で、楽観的とか悲観的とかあまえんぼとか知能指数も性別もバラバラのいろんなタイプがそれぞれの価値観をぶつけてくスタイルはよく見る。ところが、この作品では冷静堅実、賢い、しかも男性だけにしてるっていうのがおもしろい。
男性恐怖症(セクハラのトラウマ)ぽい描写があるのにも関わらず・・・

なんだかんだ言って主人公はコミュ力も高くてそこまで陰キャでもないし生活力も高いから、ぜんぜん男に不自由しない側の人だと思った。そのうえ、脳内の人の偏差値が本体よりもちょっと高い感じするから、実はそこそこに賢い子なんだと思う。だからこそ一人のほうが何かと都合良いのかもしれない。

20代の頃にもやもやと悩んできた他のタイプ(雑念w?)は必要なくなって、たぶんこの年齢になるまでに排除してきたんだと思うw 
自己が確立してきた30代は、ただ寂しさを紛らわしたり愚痴を聞いてくれる話し相手がいればいいんだと思う。

だから余計に、今まで笑いあってたのに突然不機嫌になったり、突然性欲剥き出しなリアル男子は恐怖でしかないのだ。


そんなことより、途中、吉住さんが出てきてめちゃくちゃテンション上がってしまった。スクリーンサイズのクオリティでネタをフルで観れたのか。。。
映画館見に行けばよかった。←お笑い好き。
そんな経験、観客にも芸人にもなかなか無いと思う。