ビーンズさん

僕と頭の中の落書きたちのビーンズさんのレビュー・感想・評価

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)
4.0
2022年161本目

タイトルのセンスが良すぎる。
直に統合失調症とわかるようなものではなく、落書きと表現されているところが好き。

話の途中で「病気を抱えているけれど、僕は病気そのものではない」といったセリフがあり、その一言に全てが詰まっている気がした。病気を抱えているとその人自身が病気かのように扱われるが、確かにその人はその人であって病気自体ではない。すごく的確な表現でドストレートに伝わるものだと感じた。

内容としてもすごく良いものだった。個人的にはお父さんが校長に送ったメールの内容がわかるシーンは感動もんだった。実のお父さんではないポールの立ち回りはすごく大変だと思うし、アダムのことを思って行動しても理解していないと突き放されてしまうのは可哀想だった。その過程があってからの上記のシーンはグッとくるものがあった。とにかく良い家庭すぎて憧れる。

ラストのスピーチシーンも勇気づけられるし、日々がんばろうって思わせてくれた。
この映画はみんなにおすすめしたい。