悪魔の毒々クチビル

マジックに魅せられての悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

マジックに魅せられて(2020年製作の映画)
4.2
かつては名マジシャンだったがとある出来事によりマジシャンを辞め、現在はタクシー運転手のアンディ。
ある日、彼が昔通っていたマジックキャンプのカウンセラーを依頼され赴くと、そこにはアンディがマジシャンを辞めた原因を作ったクリスティーナもカウンセラーとして参加していた。
コンテスト優勝を目指そうとするもアンディの受け持つ子ども達は全員マジック初心者ばかりで…


みんな大好きアダム・デイヴァイン主演のコメディ映画ですよ。
実際俺もディズニー+で次観る作品を適当に探していたらたまたま今作を見つけて「あれアダムじゃん!!」と即視聴した次第です。
配信オンリーなのは残念ですが、近年彼の露出がぐんぐん増えているのは嬉しいことですね。
そしてアダムの魅力と言えばあの変顔に加えて積極的にチンコを出して笑いを取りに行く姿勢ですが、今作はディズニー映画なので勿論下半身もお披露目出来なければ下ネタも御法度。
そんな制限がある中で、彼は印象的な何かを見せ付けてくれるのかも気になっていました。


そして答えはYes.
それどころか作品としても、非常にキャッチーかつエモい要素も抑えていて月並みな表現ですが、大人も子どもも気軽に楽しめる良作だと思います。

何気にアダムがガッツリ子どもと関わるのって初めて観たんだけど、中々微笑ましい画になっているんですわ。
今作だと最初は「まぁ俺だって昔は凄いマジシャンだったんだぜ?」的なプライド高めなスタンスながら、親しみ易さも兼ね備えていて結構子どもとの距離感の縮め方が自然でした。
あと本人が手先が器用なのか、マジックも普通に上手い。あの忍者風煙幕は演出っぽいけど。

そんな彼の教え子らもウサギ愛が強すぎて逆にウサギに触れない女の子を筆頭に、個性溢れる面子なのも面白かったです。
子ども側はカードマジックが得意だけど本番に弱い少年テオがメインキャラで、最後のコンテストでアンディが緊張するテオにアドバイスを残すんだけどこれがとても良かった。
テオに自信を持たせるベストな方法だったんじゃないでしょうか。
ちゃんと良い師匠になっていてびっくりよ。
そしてテオの家族愛をテーマにしたカードマジックショーは、彼のバックグラウンドなんかも相まって普通に涙ぐんでしまいました。

というか終盤みんながコンテストで披露したマジックって、あれ全部ガチのやつってことで良いんですかね?凄くね?
マジックには疎いからこそ、素直に衝撃の連続でした。

まぁちょっとね、個性的なキャラが渋滞しちゃっていたりテオとジャネルの恋愛要素が割と雑だったりと描こうとしていたこと全てが上手く出来ていたかと言えばそんなことはないんだけど、全体的にはとても楽しめました。
何だかんだで人が死にまくる映画も好きだけど、こういうハッピーな映画も良いですねぇ。

アダム×チンコだけでなく、アダム×子どもの組み合わせも上手くいくことが証明されたので、今後の作品も楽しみです。