バニラ

ノマドランドのバニラのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.8
孤独な初老女性ファーンが選んだのは車上生活、旅先で出合うノマドたちとの交流を描く。
劇場大スクリーンで観て良かった。
劇的な展開じゃないのに、あっという間に上映時間が過ぎた感覚。
アカデミー賞に異論なし、フランシスマクドーマンド主演女優賞。
極道の妻みたいな強さと優しさ、川で自然を受け止める全裸、演技をも越えた何かを感じた。
ノマドたちとの出会いと別れにはノマド皆さんの人生もしっかり描かれてる。
どの仕事も厳しいが必要なお金の為の労働なので無理しない様子はリアル、改めてお金じゃない豊かさを実感した。
大自然の絶景をバックにただ立ち竦むファーン、絵を観るだけで泣けてきて「宇宙からのチリを浴びている」インターステラーのアンハサウェイみたいな限りある命を感じた。
石の公園で迷うところから、何か悪いことが起こりそうでドキドキ、車が故障したのと皿割れたくらいでホットした。
ラストの景色となるネタバレは控えます。
「ザ、ライダー」同様エンドロール後に後引くのもクロエジャオ監督らしさ、鑑賞後もフランシスマクドーマンドの笑顔が目に浮かびます。
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