きっと誰もが一度は「全てを投げ出して旅に出たい」とか「何にも縛られずに生きていきたい」とか考えた事があると思うんですけど、
実際にそれを実行したらこういう風な人生を生きる事になるんだろうなっていうのがリアルに想像出来る内容で、私は観ていて怖くなりました。
あの生活は確かにとんでもなく自由な生活ではあるけど、果たして心に安らぎはあるのだろうか?
将来、主人公と同じぐらいの年齢になってからこの作品を観返したらもっと見方がかわるのかな?
音楽が美しくて良かったです。
ピアノの旋律があまり喋らない無口な主人公の心の内を代弁しているように感じました。
一人でいる時は張り詰めていて何かに追い詰められているような緊張感のある音で、
友人や仲間達と一緒の時はどこか寂しげなんだけど少しだけ希望感のある爽やかでゆるやかなメロディで、とても美しい曲がたくさん流れていて素敵でした。