みかん

街角の盗電師のみかんのレビュー・感想・評価

街角の盗電師(2013年製作の映画)
3.5
インド北部ウッタルプラデーシュ州の都市カーンプル。人口280万人に対して電力契約者は50万人。しかもほとんどが代金未払い。そして未契約者は電線からの盗電で暮らしている。そんな街で電気会社もまともな設備投資ができず、停電は日常茶飯事、至る所で変圧器が火を噴き、賄賂も横行。そんな日常に苛立つ住民はますます盗電に精を出すというスパイラル。
新しく赴任してきて料金未払いを徹底的に追求しようとする電力会社総裁と、人々の求めに応じて東奔西走する天才盗電師。と、何故かこの電力問題に便乗して人心を得ようとする政治家まで登場して何やらカオスな展開に。
結局、インドのこの誰も統制を取ろうとしない秩序のなさが、経済発展を妨げ、さらなる貧困を生み、国としての発展をも阻害しているのかもしれない。
なかなか興味深い内容だった。
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