ネロ

犬部!のネロのネタバレレビュー・内容・結末

犬部!(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

主演目的、かつ犬好きとしては観なければいけないと思っていた作品です。
原作、原案ともに読破済みで臨みました。
泣きポイントは幾つかありますが、この点では他にもありそうな内容。
けれどこの作品が他と一味違うと思えるのは、目を背けたくなるような現実をきちんと映像で表していたこと。
毎日全国で行われていることが、実際にそこで起こっているかのようなシーンがありました。

少し前、コロナ禍で在宅ワークになり時間が出来たからと安易にペットを飼い、結果手放す事案が相次ぐことが問題になっているとニュースでやっておりましたが、そういう時勢である今でこそ観るべきであり、そして知るべきである内容だと思います。
主人公のモデルである太田先生が犬部を創設した頃に比べて処分数が減ったといって喜んでいる場合じゃなく、人を理由にして命が左右されるべきじゃないです。
本作は、そう思わせてくれる作品でした。

また、作中の颯太の台詞「生きているものはみんな助ける」には、人も入っています。これは見て頂ければわかります。
ですので、動物が苦手な方や生きることに少し疲れた方にも何か響くものがあるように思いました。

場面の移り変わりが過去と現代でころころ変わりますが、この辺り、初回鑑賞かつ本を読んでいないと追いつけない方もいるかもしれません。
ただ、ワンコたち含む全ての出演者の表現力の水準が高いため、気がつけば作品に没頭し、共感し、涙しています。
本当に、出演者とスタッフ、みんなで作り上げられた素晴らしい作品でした。
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