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ザ・フラッシュのakiraのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

たくさんの新鮮なアイディアが詰まったよくできたストーリー、ぐいぐいひきこまれる役者陣の名演、マルチバースものらしく気の利いた過去作とのクロスオーバーなど、個人的に事前の期待をあらゆる面で上回る良作だった。

気に入った点が多すぎてまとまらないので、以下箇条書き。

•冒頭の短いアクションが本当に秀逸。見たことがないようなスピード感で走る場面の高揚感、赤ちゃんをめぐる救出劇のあっと驚くひとひねり(絶体絶命かと思いきや、、)、並行して描かれるバットマンのごりごりに武闘派なカーチェイスの迫力など、のっけから強烈にひきこまれた。
フラッシュがすきになったし、ベン•アフレック版のバットマンも、これまででいちばんかっこよく感じた。

•見たことないタイムトラベル描写(クロノボール)。デザインが斬新すぎる。コミックにこういうのが出てくるんだろうか、、
過去を変えるとその前まで変わる、というタイムトラベル設定も珍しい。
理屈はよくわからないものの、パスタをつかったうまい説明のおかげで何となくわかった気になれて、ストーリーを楽しむ上ではノイズにならなかった。

•フラッシュのオリジン(ヒーローになるまで)がストーリーの中に自然に織り込まれているのがすごい。
個人的に、ヒーローものの一作目はオリジンに時間をさきすぎて序盤にちょっと退屈することが多い。
が、「ジャスティスリーグ」のサイボーグみたいに背景説明がゼロだと今度は感情移入できない。
今回のフラッシュは、ストーリーがテンポ良く進む中で、過去のバリーが「どうやってヒーローになったか」、さらに現在のバリーが「どうやって"もう一回"ヒーローになるか」がスムーズに描かれて、自然にフラッシュについて知り、感情移入できた。

•バートン版バットマンのオマージュの数々は、わかっちゃいたけど胸熱。
ウェイン邸、バットケイブ、バットモービル、テーマ曲と、出てくるたびにわくわくした。

•エズラ•ミラーのひとり2役がすごすぎる。自分同士が喧嘩したり、理解しあったりする姿にこんなに感動させられるなんて、、
役者すごい。お母さん役の女優さんもいい。マイケル•キートンももちろんいい。
アクションではなく、会話シーンにこれだけぐっとくるヒーロー映画はひさしぶりな気がする。
スーパーガールも静かに怒りを称えた感じがかっこいい。

ラストのジョージ•クルーニーは、自分はとくにテンション上がらなかったが、マルチバース展開がつづくのはうれしい。
願わくば、バートン版のキャットウーマン出してほしい。
ノーラン版の面々も、元作品の世界観壊れるかもしれないけど、見てみたい。
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