良かった
良かったんだけど、めっちゃくちゃよかった!とまではならなかった
これまで是枝監督がずーーーっと描いてきた、いわゆる『擬似家族』ものである
言い方は悪いけれど、テーマ的には自作の焼き直しである
となると、どうしても過去作との比較をしてしまう
で、正直過去作に及んでないな、と自分は感じた
まず演技でいうと、ソンガンホなどめっちゃくちゃいいのだけど、例えば万引き家族の樹木希林みたいな、『化け物』がいた作品と比べると、トータルの『役者の演技凄かったな』感は弱かった
次にこれが自分には致命的だったけど、話の筋(キャラクターの動機)が少し散らかっているように感じた
子を捨てる母親とその子を売るブローカーの擬似家族話、とした時に母親以外のキャラクター(男女刑事やブローカー、舎弟などなど)の個別の話が上手く本筋に深みを与えて絡むまで至っておらず、バラバラな(あるいはわかりにくい)話しになっていると感じた
ハイライトと呼べるような素晴らしいシーンはもちろんあるのだけど、そこに至るまでのドラマに個々人のキャラクターに感情移入させる力が少し弱く、やや唐突な『素晴らしいシーン』に感じた
いや、良かったんですけどね
良かった
でも、、、という感じでした