映画初心者

アイの歌声を聴かせての映画初心者のレビュー・感想・評価

アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)
3.4
かなりティーン向けのキラキラ青春ものでnot for meでした。急に歌ったり、誰しもが考える「青春」の描写など見ていて恥ずかしくなる感じがありました。全体的に良くも悪くも矢口監督作品の匂いがしました。短編なら良かった。吉浦監督の最高傑作は「ヒストリー機関」なのは変わらず

幸せにすることを目的としてAIロボットを描く。

良いところは、ヒロインの目の焦点があってないデザイン。絶妙に気持ち悪く、単純に可愛い見た目じゃないのが良いです。また、歌が全体的にフライングドッグ感のあるストリングスの強い美しいメロディでした。度々登場する風力発電のデザインも良かった。

話、映像、演出に弱さを感じました。

話として幸せにする目的だけで何か観客を引っ張る材料が不足している感じがあります。ロボットだとバレるバレないことを徹底して描いていないことで、バレても別にええやんという思いにになりました。急に歌ったり、精巧な絵を描いたりをギャグ的に描いていることで、冷や冷や感がかなり薄いものでした。

映像、演出としてカメラブレが多く落ち着かなさがありました。歌のシーンもイマジネーションが乏しく、絵的な盛り上がりは薄い。全体的にレイアウトがTVアニメと同じレベルで淡泊なバストアップショットがかなり多い。音楽がかなり説明的で露骨過ぎ、観客が思う一歩手前で音楽が鳴りだしてしまい、悲しいシーンや怪しげなシーンが素直に楽しめない。

キャラ原案は紀伊カンナ氏によるものですが、彼女の良いところが一切なくなっていて残念。

【総評】
ティーン向けな映画って感じで見ていて恥ずかしかったのは事実です。映画として映像のクオリティはさほど高くなく、歌のクオリティに反して映像の弱さを感じる。悪くはないけど、別に良くもない。
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