はなふさよめこ

シングルマンのはなふさよめこのレビュー・感想・評価

シングルマン(2009年製作の映画)
4.7
久しぶりに再見。
「ハートブルー」とか「ガタカ」とか、夜海で泳ぐ映画って好きで。隅々までうっとりするような美意識で作られた映画ですが、テーマは老いや孤独なので難解さゼロ。現代版「ベニスに死す」ぽくも楽しめます。

ゲイを描いてるという点で、この映画と「ブロークバックマウンテン」「X MEN ファーストジェネレーション」が同じ1962年近辺ってのも面白い。
初見時、一番心を射抜かれた場面は酒屋の駐車場でスペイン男性とタバコを吸う場面。スモッグの夕陽について語られるひとことを聞いて、ハッとなる場面が素晴らしい。

以下はややネタバレ。


ニコラスホルトのふわふわの白セーターにタイトな白デニム姿…天使かよ!って。実際、死を誘う行動(酒飲んで泳ぐ→体冷える→更に飲む)を図らずも煽るのは彼でした。
あと、ジュリアンムーアが「過去に生きるのが未来よ」って言いきる場面も大好き。
みていて恥ずかしくなるマシューグードの妖艶さ、セクシーな眼差し、あーこれは大抵の女は負けちゃうよねって説得力。
そして圧巻のコリンファース。
ニコラスホルト(天使)を目前にニヤけてしまう己を恥じる場面、情けなさが可愛くて「頑張れ!」とエールを送ってしまいます。
かれこれ30年彼の作品観てきてるけど、可愛らしさを保ちつつ、よくぞ加齢してくれたものだなあと感心しきり。つかもう感謝。(自分で書いてても気持ち悪い…)

トムフォードの次作がまた楽しみすぎで、ギレンホールにアーロンテイラーにアーミーハマーが出るとか、今から考えてもくらくら。
頑張って生きよう。