鮭のベイビー

キャッシュトラックの鮭のベイビーのレビュー・感想・評価

キャッシュトラック(2021年製作の映画)
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16年ぶりに戻ってきたジェイソン・ステイサムは……強くなっていた!

暇な学生ステイサム、木っ端悪党ステイサム、ロンゲステイサムと、常識に囚われないステイサム使いに定評のあるガイ・リッチー
というのも、ガイ・リッチーがステイサムが出会ったのはステイサムが運び屋や暗殺者を経て最強ハゲと呼ばれるより前
ガイ・リッチーこそがステイサムを見初めて俳優にした男なのだから、先入観に囚われない起用も当然なのだ!

同時に、ステイサムの初出演作が、ガイ・リッチーの初監督作でもある。
二人は謂わば映画キャリアの同級生なのだ。

さて、そんな因縁深い二人だが、喧伝されている通りキャッシュトラックは16年ぶりのタッグになる
あの(俺の中で駄作と名高い)リボルバーから16年……戻ってきたステイサムは、強くなっていた!!

手堅い!手堅い!とにかくステイサムの配役が手堅い!
ステイサムの配役はステイサム映画としては満点なものだった。
やはりキャリアを積み、最強の男になったステイサムには最強こそ相応しいとガイ・リッチーも認めたということだろうか。

(しかし一方で、見事な配役ではあったものの、もうガイ・リッチーですらステイサムをセコい小悪党にはできないのだな……と、一抹の寂しさを感じもするのだった。)
(映画の面白さを教えてくれたスナッチに思いを馳せながら)

そんな訳で、本作は手堅いクライムアクションであると同時に、二人が映画人として各々キャリアを積んできた16年間を思わせる記念碑的な作品でもあった。
人間生きていれば成長し変化する。ずっとあの頃のままで居てほしいという気持ちが無いと言えば嘘になるが、それこそが正しい姿なのだ!

ガイ・リッチーとジェイソン・ステイサムの未来に幸あれ!!