巣籠もり坊主

ロストマンの巣籠もり坊主のレビュー・感想・評価

ロストマン(2014年製作の映画)
2.5
2020/10/03(土)
 短いながら、観た感触はそこそこシッカリ残った。
 退役軍人の心情を「見る側で汲み取れ」と言う感じでムスッとした映像が続く。何ならラスト近くの主人公が少し喋り過ぎと感じるくらいなので、個人的には、もっともっと無愛想でも良いと思える作品。
 アクション映画ではなくロードムービーに近いのかな?深夜のアメリカ市中を徒歩で進む主人公の足取りとストーリーの展開がシンクロしていた余韻が重めだから手ごたえが重いのかも…

 宣伝の字句が作調と大きく異なるので、それに惹かれた人ほど腹立たしく感じるのだろう。この手の"ポスター詐欺"の誹りを浴びる不幸な事故は、配給が的外れな宣伝文句を付ける愚を犯すから起きる。戦犯は配給会社の中に生息する「ゴーサインを出せる立場に居ながら映画を愛でなくて金で測る輩」だと思う。
 あと低予算を指摘する向きの方々に格好の餌食にされる為の存在みたいな作品。自分的には、映画につぎ込むべきは予算ではなく「伝えたい想い」だと常々感じているので、こういう作品にこれからも多く出会いたいと改めて思った。ちなみに金を湯水のようにブチ込んだ感が満載の作品も大好きなんだが。
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