小雨

映画 太陽の子の小雨のレビュー・感想・評価

映画 太陽の子(2021年製作の映画)
4.3
戦争が終わる年の戦時中の若者たちが
それぞれの立場で何を思い考え
生きていたのかを描いている。

やはり驚いたのは日本も
原子核爆弾を作ろうとしていたこと
主人公修は学生で科学研究者
何度も実験を繰り返し失敗する
人を殺したいとは思っていないのに
実験は成功させて原子核爆弾は作りたい
他の若者は戦地で戦っている
自分たちはこんな事をしていていいのかと
若い科学者の学生たちは
その矛盾の中で苦しみもがいている。

片や弟裕之は軍人となり 
一時の休暇で戻ってくる。
明るく振る舞うが恐怖と向き合い
ながらも再びお国のためと戦地へ戻る。

幼馴染の世津は厳しい中でも
戦争が終わったあとの未来を
考えている。

当時の若者たちの心情を
考えさせられる。

映像は美しくてそんな厳しい世でも
光があり緑があり海が青い

親が子を静かに見守る
田中裕子さんは流石の存在感でした。
他の役者さんたちも
素晴らしかった。
台詞はそんなに多くないのに
表情や佇まいで伝わってくる。

最後の海のシーンとエンドロールで
やはり三浦春馬くんを想って泣けて
しまったけど。

忘れてはいけない戦争のこと
この作品が何年経っても
色褪せることなく
見続けられるといいなと思った。
小雨

小雨