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映画 太陽の子のなのネタバレレビュー・内容・結末

映画 太陽の子(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

原子核爆弾を研究する若き科学者の話。

ドラマ版は未見。

薄らと日本も原子核爆弾を研究していた事は知っていたけど、こんなにも少ない人数で若い科学者‥学生まで関わっていたとは知らなかった。

人を殺す兵器を造り出そうとしている事実を科学への情熱で覆い隠そうとする主人公、石村修。

空襲中に1人想像の世界に行ってしまったり、京都に原爆が落とされるところを見届けると言い出したり‥今まで見てきた戦時下の苦しみからはかけ離れたところに居る人なのかと思った‥でも、やっぱりそんな事はなく、苦しみ悲しみを受け止める事すら辛く自分を科学者だと言い聞かせ必死に生きていた人だった。本当に戦争はどんな立場の人間にも残酷。

製作側やキャストの熱量が伝わってくる。特に柳楽優弥さんはかなり難しい役所だった様に思う。実験馬鹿と呼ばれ観ているこちらも掴みどころがなく、感情移入し辛いキャラクターの上に科学者。かなり噛み砕いで原子の説明をしてくれていたんだろうけど、なるほど‥と、言えない自分がいた😐

次に印象に残ったのが、田中裕子さん。そこまでセリフが多いわけでもないし、表情も殆ど変わらないのに流石の存在感。おにぎりを作るシーンがとっても印象的だった。

イッセー尾形さんの「早う、行ってくださいよ!」はもう押し潰されそうになった。辛い‥。

残念だったのが、やっぱりドラマからの映画だったからなのか(ドラマを見てないのでなんとも言えないけど)ぶつ切りで場面が変わるところが結構たくさんあった様に思う。海での自殺を止めた後とか、山から降りた後とか‥え?って置いてきぼりになった。

それから気持ちの昂りの表現なのはわかるけど、いくらなんでもカメラブレ過ぎ!そこそこにしておいて‥気持ち悪くなってまうよ🤢

最後の福山雅治さんの曲も映画の雰囲気に合っていない様に感じた‥彼が原爆が落とされた長崎出身だからなのかな?でもちょっと‥そんな爽やかな話じゃない。

それから難しいんだろうけど‥やっぱり出てくる場面がほぼ研修室かお家の中、あとは山か。これは予算の問題上仕方がないんだろうけど見劣りはするよなぁ😇最後の広島でのシーンはなんとか説得力のあるものだったけど‥ぜひ邦画の未来がより良くある為に、良い脚本には惜しみなくお金をかけれる様になってほしい!

私もなるべく映画館で観る様にしよう🙄

唯一の被爆国でありながら核兵器禁止条約に参加しない我が国、同じ過ちを二度と繰り返してはならない。そんな思いをより強くした。
な