とても良かったです。
愛を感じる映画でした。
アインシュタインも、化学でよりこの世の中が豊かになると信じて、未来に希望を抱いて、原子力爆弾を作る基となる方程式を作り上げてしまった。
ここに出てくる科学者の彼らも同じで、ただただ科学の力で、知らない世界を見たかっただけ。未来に希望を持って突き進んでいただけ。
それが使い方次第でこんなにも恐ろしいものになってしまう。
破壊は美しい。
そんなこと決して思ってはいけないけれど、科学者の人たちは想像しても、決して実行してはいけないその破壊力を想像して、魅せられていたのでは無いだろうか。
だから、修の母が、「科学者はそんなに偉いのか?」「あなたがその覚悟なら、私はここに残る。それが科学者という息子を産んだ母の覚悟だ。」という言葉がとてもずっしりくる。
好きなものに突き進む息子を止めれるわけはない。
息子の覚悟を面と向かって受け入れた母の強さ寛容さをとても感じた。
三浦春馬くんが「そやね。未来を考えていこう。」という前向きな言葉を発したとき涙が止まらなかった。
もうこの世にいない人のその言葉はとても重く、心に響いた。
未来を描ききれなかった。
春馬くんの演じた役も、春馬くんも、どこか儚さを感じて、最後までずっと目に焼き付けておきたくなった。
今この画面で笑ってる彼はいない。
言葉では言い表せられないけど、たまらなく哀しくなった。
でも映画としてこれを作り上げてくれた監督制作陣全ての人たちに感謝したい。
日本は負けたという悔しくて、悲しい出来事をスクリーンで見ながら涙してる私。でも私の膝上にはポップコーンが置かれている。
戦争に負けて、たくさんの国から輸入物が届いた。
ポップコーンもその一つ。
この矛盾した状態になんだか困惑した。
私はこの環境を、この世界を受け入れてる。自然と受け入れてしまってる。
なのになぜ泣けるの?
泣く資格があるの?
そんな自問自答をずっと繰り返してた。
いろんな想いが溢れてきた。
書き切れないけれど、この映画には今の自分と対峙させられるような強さを感じた。
本当に観れて良かった