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映画 太陽の子のmachikoのネタバレレビュー・内容・結末

映画 太陽の子(2021年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

タイミングが悪かったと言いつつ、早よ行ってくれと叫ぶ陶器屋の主人に筆舌に尽くしがたいやるせなさを感じた。
誰もが早く終わってほしいと思っているのに、それが実現しないまま時が過ぎていくのも今の世界情勢とリンクして苦しい。
「お国のためにと言わせているのは大人」と世津が語るシーンがあるけれど、これはどの時代であっても当てはまることで、大人は子どもへの責任があると思うし、印象に残ったシーンだった。
実際の戦時中では考えられないようなリアリティのない場面が多いのが少し残念だけど、万人に戦争の悲惨な姿を見せるのにはある程度のフィクションは必要なんだろうな。
テーマとしては面白いし、単に悲惨さというより、自分の興味と現実の大きな力による流れと周りにいる人のことでいっぱいいっぱいの愛すべき主人公を応援したくなる物語だった。
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