本作の配給は当初パラマウントだったが、新型コロナの影響でNetflixに売却されたとのこと。
またスピルバーグの降板により脚本担当のアーロン・ソーキンが監督を務めた。スピルバーグは無名の俳優で固めるつもりだったので、色々な巡り合せが本作を名作たらしめたのかもしれない。
実話だと言うのが信じがたいほど不当で恣意的な裁判を描いた作品。
裁判長が駆使する法廷侮辱罪便利すぎる。
裁判長本人は自らの悪意や偏見を自覚していないのがまた憎たらしくて良い。
「私を人種差別者と呼ぶ者は初めてだよ!」
「なら私が二人目になります」
の会話ウケた。
7(8)人の被告たちも一枚岩でなく、それぞれの思惑が交錯するのが面白い。
ジョセフ・ゴードン=レヴィット演じるシュルツ検事がとても好き。
不当な裁判に疑問を抱きつつも、職務を全うしようと葛藤する姿が良かった。
ともすると暗くなりそうな題材だが、ジェリー・ルービンの愛らしい言動がオアシスになっていた。
ハニートラップ仕掛けたFBIのお姉さんと何やかんや良い感じにならないかな…と期待する。