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サン・セバスチャンへ、ようこそのKUBOのレビュー・感想・評価

3.6
なんと言うのだろう? ウディ・アレンの持つ雰囲気がとても好きなのだ。

いつもオールディーズで始まるゆったりとした雰囲気が、ウディ・アレンの世界へ連れていってくれる。そう、オープニングからとっても好き❤️

で、本作は、倦怠期の小説家の夫と映画のプレスエージェントの妻がサン・セバスチャン映画祭を舞台に繰り広げるロマンチックコメディ。

まず、主役のウォーレス・ショーン以外、みんな美形! 映画祭が舞台だからって言うわけじゃなく、女医から病院の受付嬢までみんな美人&セクシー。最近はポリコレやらルッキズムやらで白人も美人も出番が減ったけど、ウディ・アレンは我が道を行っていていいね〜。やっぱ映画くらい美人見たいじゃないw

まあ、普段は脇役が多いウォーレス・ショーンがガッツリ主役なんだけど、浮気されちゃう旦那役だから腹は出てるしハゲてるしビジュアル的にはいいとこなし。でもだんだんかわいく見えてくるのね。腹いせってわけじゃないけど、美人の女医さんに惹かれてったり、この歳で一目惚れとか、する?w

奥さん役のジーナ・ガーション。歳はとっても美しい❤️ 新進気鋭の映画監督と惹かれあっちゃうんだけど、このセクシーさで60過ぎ! 熟年の色香ですな〜。

また本作の見どころのひとつがヨーロッパ映画の名作へのオマージュ。主人公のモートが見るモノクロの夢は、『男と女』『勝手にしやがれ』など、フェリーニ、トリュフォー、ゴダールといったヨーロッパ映画の巨匠たちの名作のワンシーンの中に自らが入り込んで、現実と夢がごちゃごちゃになるっていう演出。

モートのモデルはウディ・アレン本人だそうだから、ここはご本人の趣味がそのまま出てるんだろうけど、太陽が降り注ぐサン・セバスチャンの風景とこのモノクロの夢の対比はおもしろい。

ウディ・アレンの映画って、ぼーっと見てても楽しいし、その世界にずっと浸っていたくなる心地良さがあるんだよね。本作もとってもよかった。サン・セバスチャン行ってみたいな〜😊



*映画祭で集まった映画関係者の面々がサン・セバスチャンのあちらこちらで談笑する様子を見て、六本木でやってた頃の東京国際映画祭を思い出した。あの頃は六本木ヒルズの其処此処で監督さんや俳優さんを見かけて話しかけたりサインをいただいたり出来たけど、日比谷に移ってからはそういう交流の場がなくなってしまったなぁと。
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