ブルームーン

天外者のブルームーンのレビュー・感想・評価

天外者(2020年製作の映画)
5.0
今の時代、これほどまでに志を持ち、利他の精神で、誰しもが夢の持てる未来へ…と一路邁進出来る人間がいるだろうか…

今は『今だけ、金だけ、自分だけ』な
人が多いのでは…勿論、自分含め。
生きる為には仕方ない…と思ってしまう自分がいる。

いつの時代も先駆者は疎まれ敵が付き物。
偉業や功績はずっと後にならないと分からない。

先日、この映画のドキュメンタリーを拝見しました。これ程までに偉業を成し遂げ、大阪の恩人とまで言われている五代友厚という人が、何故歴史に埋もれてしまったのか…とても興味が湧いた。

その大きな要因は、ある事件の濡れ衣を着せられたまま反論もせずに受け入れた事。

きっと自分なら真っ先に反論し嘆き、そうではないと強く訴えていたはず。
けれど、五代友厚はそれをしようとしなかった…
きっと、自分の濡れ衣晴らしに時間を掛けるなら、100年先の日本の未来の為に何が出来るのかを考え、実行して行く方が大事だと自分の信念を曲げず、自分を信じ、人々を信じ突き進む事を選んだのでしょう。

まさに『実もいらぬ、名もいらぬ、ただ夢のある未来へ。大事なのは目的だ!』

質実剛健なお方だったのだなぁ…
この方をもっともっと知りたい、勉強したいとも思いました。

五代友厚さんのドキュメンタリーが、関西テレビさんの計らいで28日まで(今日までですが…)無料配信もされておりますので、ご興味を持たれた方は是非ご覧になって見てください。

演出云々は私は素人なので分かりません。
背景の合成だとか…そんな事は評価の対象には私にはなりません。

このコロナ禍の混沌とした時代を生きて行く為に今何が必要か…

利他の精神を持ちなさい
未来への目的を持ちなさい

私には充分過ぎるほど伝えたいメッセージが伝わって来ました。

そして何より、表現者・三浦春馬の渾身の芝居に琴線が触れ涙が溢れて止まらなかった。これは、春馬さんと重なるとは別の感情です。
彼の一挙手一投足、本当に素晴らしかった。何度でも大画面で堪能する価値がある芝居です。

さくらとでも何とでも仰ってください。

しっかり未来への目的を持ち進まなければと、強く背中を押された作品でした。
ブルームーン

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