ユウ

きまじめ楽隊のぼんやり戦争のユウのレビュー・感想・評価

4.0
カメラを意識した正面を向いているシーンが印象的な作品。角を曲がる時も卒業式のように90度きっちり曲がる。9時5時で向こう岸に鉄砲を撃つだけの仕事。「前からやっていたから」と誰も戦争の理由も敵も知らない。スローな展開の会話劇だが、途中途中にドキッとする出来事が起きるので退屈にならないように工夫されている。


目的を忘れて街のためにぼんやり生きている世界。街に貢献できないと差別される居心地の悪い世界。だんだんと登場人物たちも自我を取り戻していく部分も飽きさせない作りになっている。

音楽はなんの役に立つのかわからないが確かにこの映画では音楽が唯一の居心地の良い要素だったと思う。
ユウ

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