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ボルケーノ・パークの一人旅のレビュー・感想・評価

ボルケーノ・パーク(2019年製作の映画)
4.0
サイモン・ウェスト監督作。

『コン・エアー』(97)、『トゥームレイダー』(01)、『エクスペンダブルズ2』(12)といったアクションエンタメを得意とする英国人のサイモン・ウェスト監督が中国に招かれてメガホンを取った中国資本の作品で、『ボルケーノ』(97)や『ダンテズ・ピーク』(97)のように火山噴火を題材としたパニックムービーとなっています。

東南アジアの火山島に建設されたリゾートを舞台に、突如として噴火した火山の灼熱地獄から逃げ惑う人々の姿を活写したディザスター映画で、リゾートで火山学者として働く若きヒロインと、母親の死後以来疎遠となっている同じく火山学者の父親との父娘関係の修復&絆が人間ドラマの主軸として盛り込まれています。

前半の30分で火山&リゾートの概要と登場人物の相関を提示して、残りの1時間を使って火山噴火からの決死の脱出劇をノンストップで活写していく王道的展開の灼熱パニック映画となっていて、背景を含めCGを大々的に取り入れた迫力満点の災害映像と、絶命一歩手前の状況を渡り歩くヒロインら一行の決死のサバイバル脱出劇がスリリングに展開します。

良くも悪くも王道的で斬新なアイデアに乏しい災害映画ですが、エンディングに唐突に表示される本作とは何の関連もない新型コロナウイルスに関する作り手の心に響かないメッセージや、名前も知らない中国人歌手のPV映像と化すエンドクレジットに意味もなく心がざわめきます…。
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