紅蓮亭血飛沫

ドラゴンボール 神龍の伝説の紅蓮亭血飛沫のネタバレレビュー・内容・結末

2.3

このレビューはネタバレを含みます

原作初期のエピソードに、少しばかりのアニメオリジナル要素を織り交ぜた劇場版一作目。
こうして少年時代編を見ていると、当時だからこそ描けた冒険劇、コミカルなギャグの多さに口角が上がってしまいますね。
悟空とヤムチャの戦闘であったり、如意棒を戦闘スタイルのメイン武器として扱う様であったり…と、令和を迎えた今だからこそ逆に新鮮味を感じる描写が多いです。

本作の敵がドラゴンボールを手にして叶えたい願いが“美味しい食べ物”というのも、シリーズ通しての歴史を踏まえるとストレートなれど珍しい願いでビックリ。
美味しい食べ物は食べ尽くしてしまったから、自分が飢え死にしないためにもっと美味しい食べ物が欲しい…という願いは、自分の生命活動維持の為とも言えるわけですから、妙なリアルを感じられて魅力的でした。

本作のMVPは、ゲストキャラの少女が、自分達の村を好き放題にしてくれた悪党相手にリンゴを渡すシーンでしょうか。
自分達の生活を脅かした張本人相手に、食料を手渡しするなんて中々出来る事ではありませんよね。
ほとんどが原作のダイジェストなので、劇場版だからと言っての特別な背景はあまり目立っていないように思いますが、その原作がしっかりと味が付いている面白さを誇っているので終始楽しく鑑賞出来ました。