ブラックユーモアホフマン

サマーフィルムにのってのブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)
4.2
飲める泥。

よくここまで「映画作るのって楽しいよね」をピュアに信じきれるなと素直に感心。
だってこの映画自体を作ってる大人たちがいて、それはきっと映画の中で描かれているような美しい瞬間ばかりじゃないはずだよ。

映画作りのプロセスの抽象化が上手かった。キラキラグループの影で愚直に作る人たちの泥をすするような青春、を濾して濾して爽やかな味付けにして飲みやすくしました!というような。え〜!飲みやす〜い!これ本当に泥ですか〜?青汁の通販みたいな。いや、うまい。

しかし最後の展開だけは。もうそれは映画じゃないじゃん、と。あくまでスクリーンの平面の上だけで勝負して欲しかった。

キャスティングの勝利。伊藤万理華の表現力。金子大地のコメディ演技の板につき具合。板橋駿谷ズルい。笑っちゃう。

【一番好きなシーン】
祷キララの演技に感動する金子大地の顔。