JK×時代劇×自主映画×タイムトラベル。
変な組み合わせの青春映画。
勝新太郎をこよなく愛する女子高生が時代劇を未来人と撮るというハチャメチャなストーリーが、80年代くらいのバカ青春映画を思い出させて楽しい。
ご都合主義で説明不足な物語なのだが、それが高校生の稚拙なストーリーテリングと相まって許せる気分になってくる。前半とても下手くそなのに後半は映画そのもののクオリティがアップしていくのが映画内映画とリンクしてるかのよう。
滅び行く時代劇と、映画そのものを重ね合わせ、消えてしまう文化への哀悼とエールを送って、若者に託す。
バカにしていた今時キラキラ映画も同じ映画である。いがみ合うのではなく手を取り合って文化を守ることの大切さをパリピとナードの友情で描くところか良い。
物凄く拙いのに、だからこそ生まれたての雛鳥のような若き映画監督のパッションが刻まれた作品。いつしか本監督も、ヒロインも、未来において映画を滅ぼさずに繋いでいくことを信じたい。
そこに光を感じる作品だった。