このレビューはネタバレを含みます
内面的な記述の多い小説をそのまま映画にしたような印象
語られることは少ないし全体にふわふわとした土台の上に話が成り立っていく、視聴後は明確に言語化できない感想が頭の中を漂う。そんな感じ
宇宙ものなのでお決まりで入れたのかはわからないが途中で挟まれるハプニングがこの映画の立ち位置を更によくわからなくしているのではと思った
例えば小惑星群に当たって船体が損傷するというのはもっとエンターテインメント寄りの作品たちではお約束と言っても良いだろうけど、そうした作品はそれっぽい理論的/ストーリー的背景の上で何らかの目的を持って進んでおり、目的達成のための困難として損傷がある
一方本作はストーリーの進んでいくモチベーションが曖昧な状態でスタートしているのに目的達成のための困難だけは反射的に付随させてしまった、というような印象だ
つまり何が言いたいのかというと、全体として曖昧さの中で進んでいくこと自体は良いと思うけど、例えば本作をもう一度観ようとなった時に僕は困難と直面するハプニングシーンは丸っと飛ばしてしまうと思う(Netflix だから飛ばすのも簡単だしね...)
もっとそれぞれの生活を描いてくれたらそれで良かった気もする、一人残った彼が孤独とどう折り合いを付けていくのか、とか
