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ミッドナイト・スカイのrintarockのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドナイト・スカイ(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「行き場のない世界でどう振る舞うか」的な設定はとても好きだし、オーガスティンの行動にも共感できるんだけど、結末があまりにも愛がない。

まず幼女アイリスが空想上の存在なのを隠せてない。登場の状況の不自然だったから早く実在する証拠を映像で見せて欲しいなと思っていたけど、中途半端な存在のまま、仮想親子とも思えずラストの答え合わせに突入。リアルアイリスの名乗りのシーンで泣きたかったなーと残念感。

でも、それよりも、リアルアイリスと船長以外の人類がK-23にもいないなら、宇宙も行き止まりの世界であり、これから生まれる子が果てしない絶望を味わうことが想像できてしまい、ただただ辛い。他にも人類がいることを示唆して欲しかった。火の鳥のロミやマサトにはまだ希望があるよな…

(あと木星の衛星程度なら地球がどうなってるかわからないはずないし、また木星くらい太陽から離れているとさすがハピダブルゾーンではありえないので人類が他にいるとは考えにくいことなどが悲しみの大前提)

晩節の際に立つ人間が最後に思うこと、望むことを丁寧に描写しているのはとても良かったのだけど、あの結末では救われない人生じゃんね。
無念だよ。
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