歳をとることというか、時間というものを改めて考えさせられました。
過去に囚われるのでもなく、未来を考えすぎるのでもなく、今という時間を堪能する幸せ。とても感銘を受けました。
この作品を見終わった後、電車に乗って帰っていたのですが、途中の駅からおばぁちゃんが1人乗車しました。
しかし、席は全て埋まっており、私が距離的にも一番近かったので、当然おばぁちゃんに席を譲ろうとしました。
そこでふと思ったのです。果たして、席を譲ることだけが正解なのか!?
この微妙に硬い電車のシートを私のお尻でじっくり堪能する今の時間。それもまた正解かもしれない。
もはや正解などないのかもしれない。
私の選択で、私が幸せな時間を作ることことが、人生を豊かにするのではないかっ!
そう考えているコンマ0.8秒くらいの間に、私の隣の大学生くらいの男性がおばぁちゃんに、「どうぞ座ってください」と譲っていた。
そして、さっきまで穏やかな顔をしていたおばぁちゃんがカッと目を見開き「年寄り扱いするなっ!」と一喝した。
私は、最寄り駅まで、この微妙に硬いシートをお尻でじっくり満足がいくまで堪能したのであった。