南国のリゾートホテルへ旅行へ来たカッパ一家。
ホテルマネージャーに誘われ、不思議な鉱石に囲まれた秘境の様なプライベートビーチへ。
そこには同じくホテルから来た複数の家族がいた。
しかし海から死体が流れ着き、子供達の体にも異変が…。
このビーチではたった30分経つだけで体は1年分老いていく。
設定一本勝負の映画かと思いきや、めちゃくちゃ練られた構成で100分飽きない映画だった。
歳をとる設定の理由、脱出できない理由、そしてそれを利用している人間の理由。
大体設定勝負のホラー、スリラー物はこのどれかが不明瞭だったり意味不明だったりするが、この映画は全てが明瞭で繋がっていて気持ちがいい。
脚本自体もラストは好きなタイプのオチでは無かったが中盤はゲボ吐きそうなぐらいずっと気分が悪かった。
後味の悪い映画というのはよく聞くが、本作は途中の味が最悪な映画と称すべきか。
なにもかもが上手く行かず坂道を転がり落ちる様に崩れて行く様はまさに絶対に抵抗できない老いの苦しみそのもの。
絶望感と悪夢の映画だった。
それと子供達を除いたキャストは皆歳を取っても同じ俳優が演じているらしく、その辺の演技技術とメイクや映像にも感心した。
途中信じられないぐらい痛々しいシーンが最低最悪の見せ方で出てくるので痛いの苦手な人は注意。
最高に最悪な気分になる傑作だった。
