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パリの調香師 しあわせの香りを探してのseapointのレビュー・感想・評価

3.0
西欧は香水は文化である。フランスでは「nez(鼻)」とも呼ばれる調香師。
一流ブランドから自身が調合した香水が街中に香れば彼らにとってこの上ない悦び、幸せ。

様々な香り、匂い、良いも悪いもしっていなければならない。経験がモノを言うだろう。しかし効き鼻(?)というのは生まれ持った才能だと思う。臭覚が異様に際立ってこそ、成し得る職だ。感性で成り立つと言うことはどんなデジタルだって敵わない。また何よりメンタルの負荷が多い。
鼻が利かなくなる…自分の存在が消えるようなプレッシャー、そしてそれによる重圧。堂々巡り。

アンヌの前に現れたギヨームは救世主か。今まで出会わなかった人との繋がりも重要だな。必ずそこに何かしらの発見もあり、彼もまた同様なり。

感性は育ち、学歴、生活のゆとりで比べるものではない。彼もまた才能を生かすなんて、チャンスに巡り会った。
2人にラブロマンスを含まない関係で描いているからスッキリ。ギヨームが娘を一人前の女性として扱うのもフランス的。
あらあら、winwinの関係だわ。
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