慈愛に満ちたとても良い作品でした。リアルとファンタジーの混り具合が絶妙。お彼岸にこの作品を観ている不思議。
川っぺりとはよく言ったもの。隣との物理的な境界。人と人との関わりの境界。前科者とそうでないもの、山の上の豪邸と川縁のホームレス…様々な境界は越えられるものも越えられないものもある。人生は川っぺりを歩いているようなもの。ずっと落ちないで踏ん張り続けられるか。落ちそうになった時に大きな声で助けを求められるかどうか。川っぺりに立って手を繋ぎあえるかどうか。
情感の溢れる映像と役者の繊細な表情に何度も涙した。語りすぎない分、余計に胸に迫る。松山ケンイチ、ムロツヨシ、緒方直人、柄本佑…脇の方々もすべて生き生きと素晴らしい。
