良い意味でいつもの、ディズニー・ピクサークオリティの良い映画だった。
ディズニー映画は常に、「森」や「海」などの外縁部に居る「余所者」すなわちキリスト教における異端者(=魔女・魔法使い・妖精)や小人・野獣などの身体的欠落を持ったマイノリティが価値を逆転させたり、「街」のマジョリティと和解する物語だったりするという意味では、正統派ディズニー映画と言える。
そうした見方を踏まえてメタファのフィルターを剥がすとイタリアにおけるジプシーやユダヤ人に対する差別とも解釈出来る。
ラストシーンは一見美しいが、あの後のルカやシーモンスター達の行く末がやや心配にもなった。
