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あの夏のルカのみのネタバレレビュー・内容・結末

あの夏のルカ(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

もうすごくいい大好きみんな見てくれ

ルカにとってアルベルトは陸の上の楽しさだったり人間の世界への憧れの気持ちを教えてくれたすっごく大事な友人であり、尊敬できる人っていう視点でずっと見てたけど、
「ルカが俺をあの島から出してくれたんだ」
この言葉でハッとした。たった1人島で人間の世界への憧れを抱きながら暮らしてきたアルベルト。陸の素晴らしさ、人間の凄さ、そんな話を夢中になって聞いてくれるルカと出会って、アルベルトもすっごく楽しかったんだろうなって。一緒になってバカやって、2人でひとつの夢をみて。でもある時、2人は2人だけだったのに、人間の世界に足を踏み入れたことで、ルカの興味が自分だけじゃなくなっちゃって、それが面白くないアルベルトの気持ちすっごく分かる。それでジュリアとルカを離したくて、正体を明かしちゃうアルベルトなんだかすごく愛おしい。あの時のルカの対応もわかる気がする。ルカはアルベルトを蔑ろにしたつもりは一切なくて、ただただ自分にとって勉強や学校がすごく魅力的に見えただけなんだと思う。ヴェスパに一緒に憧れたアルベルトもきっと興味があるだろうと思って楽しそうに話すルカとちょっと不機嫌になっちゃうアルベルト。なんだかすごくかわいくて大好き。だからルカはアルベルトがいきなりシーモンスターになった時ほんとに驚いたと思う。こんなに楽しくて魅力的なところなのになんでアルベルトは邪魔するのって。お互いの気持ちが分かるし両方間違ってない。そんな2人の初めての喧嘩だけど、お互いのこと嫌いにはなれなくて、結局ルカを助けに来ちゃうアルベルトと、アルベルトだけを悪者にできないルカ。2人はやっぱり親友だよね。1番の夢だったヴェスパを「売っちゃったんだ」の一言で済ませて、ルカを送り出すアルベルトにほんとに泣いた。アルベルトが一緒に行けないってわかった時、「僕には君が必要だよ」って悲しむルカにも泣いた。中盤以降、ルカにとってアルベルトは友達の1人みたいな立ち位置になっちゃったのかなって感じてたけど、やっぱりルカにとって1番大事なのはアルベルトで、必要不可欠なんだなって。そんな友情にすごく感動しました。2人の思いやりとちょっとのぶつかり合いと、知らない世界に足を踏み入れるわくわくと、そんなひと夏の大冒険ができる映画です。ルカとアルベルトはこれから別々の人生を歩んでいくのかもしれないけど、でも2人が出会って人生を変えたそんな”あの夏”のお話。みんなに見て欲しい。


「黙れブルーノ!黙れブルーノ!」

私もブルーノの声が聞こえたらやってみよう
み