第93回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート作品。
6人の子供の両親が銀行強盗で投獄。夫は60年の懲役と仮釈放も叶わない不釣り合いな司法制度に妻が異を唱える20年の記録。
彼女の苦しみは伝わるが、あくまで彼女の視点のみのため全体像は掴みづらいか。
個人的には同賞受賞作品の『オクトパスの神秘: 海の賢者は語る』が気になって仕方ないのですが、ふとこちらをポチッとしてしまいました。
もちろん銀行強盗をしてしまって刑務所に入れられてしまうってのは当然のことなんですが、確かに奥さんと旦那さんの刑期の差がこれほどまでに大きいことに理由が見つからず、かなり差を感じてしまったというのが正直なところ。
そんな司法制度の至らぬ点を弾糾する思いでホームビデオで撮りためていたわけですが、旦那さんは刑務所内でどれほどの苦痛を強いられていたんだろうかとか、どうしても旦那さんもビデオに登場する以上、そこが気になって仕方ありません。
ドキュメンタリーの限界なんでしょうけど、映画というフィクションに慣れきっている以上、邪念が邪魔してしまいます。
ただリアルな映像を使っているため、子供たちの成長が如実に感じられ、彼女たちの苦しみと家族としての空白の期間の無惨さというのを見せつけられた気がします。
あとは劇伴の音楽がとてもよかったです。
※2021年自宅鑑賞94本目