はすたろう

スウィート・シングのはすたろうのレビュー・感想・評価

スウィート・シング(2020年製作の映画)
4.5
この映画の前に見た『フラッグデイ』もそうだけどさあ、マジ親しっかりしてーーー!!!!
こんなにどうしようもない両親でも、子どもたちが親を好きなのが本当に切ない。
サラッと映され、語られる虐待がリアリティ強い。
基本モノクロで進んでいるけれど、カラーになる部分がところどころあって、そのシーンが子どもたちの心情を考えるとモノクロとの対比に心がギュッとなる。

ビリーは「お姉ちゃんだからしっかりしなきゃ」と思っているし、ニコはニコで「お姉ちゃんを守らなきゃ」と思っていて、姉弟愛が泣ける。ダメな大人を見ている反面教師なのか、とてもしっかりしている。

髪の毛切られるとこ見ていてしんどすぎた。泣く。女の子が髪を切られるという行為も辛いけど、嫌がることを無理矢理強要されるのが、言うことを聞かないともっと悪い状況になるのが苦しすぎる。
ビリーにとっては母親との思い出もあるから尚更悲しかったよね。その後のニコの行動が素敵。

マリクとの最後は思っていたよりも悲しいものだったけど、家族のラストも含め、あの微笑みが良い方向に行くことを暗示していてくれたらいいな。