けんちん汁

マッドマックス:フュリオサのけんちん汁のレビュー・感想・評価

2.0
俺はこれを同人誌と思うことにした

前作と違い何一つ本物のシーンがない
引くほどちゃちいCGで展開されるシーンの数々に、冗長な物語
怒りのデスロードで魅力だった全ての要素が消え去り、空虚な気持ちのまま2時間半が過ぎた
前作は何一つ妥協がない狂気の賜物が故の歴史的大傑作だった
それを作ったジョージに問いたいが、本当にジョージミラーはこれを作りたかったのだろうか
命を賭けてこの作品を生み出したのだろうか
フュリオサの何を伝えたかったのだろうか

余白を残したキャラ達が魅力であったのを敢えて前日譚を作ったことから、さぞ語りたいものがあったのかと思いきや、予想通り過ぎる話が展開されるだけで、そこも全く評価できない

本物しか映らないアクションの数々はどこへ行ったのだろうか
CGを最低限にとどめ、限界まで肉体を使ったアクションの数々は、クソみたいなCGに置き換えられた
ジョージミラーだけはそれをしないと思っていただけに本当に残念
途中空挺部隊チックな敵が登場するシークエンスのみ心躍ったが、本当に全編通して心が躍ったのはそこのみだった気がする

エンドロールで怒りのデスロードの場面が映し出されるのだが、そのフッテージだけで今作を凌駕しており、もはや俺の中で怒りのデスロードが完全なる不動の位置にしてくれたことだけで言えば、今作にはありがとう

作るべくして作られた訳じゃないマッドマックスに傑作はないのだなと改めて感じさせられる作品だった
午前10時の映画祭でマッドマックス2を観るのが本当に楽しみで仕方ない