神話の映像化だった。
今のところこの世で最高の映画のひとつだと思ってるフューリー・ロードの前日譚であり、マッドな世界観の掘り下げと共に描かれる、戦士フュリオサ誕生の物語。
ジョージ・ミラーの寓話的な側面がかなり押し出されてて、フューリー・ロードと監督の前作「アラビアン・ナイト」がミックスされたような作りになっていた。フューリー・ロードのようなドライブ感、狂気性には劣るものの、こちらはむしろロード・オブ・リングのような格調高さを感じるような仕上がりでこれはこれで最高。
世界観の作り込みも圧倒的で、美術はもちろんだけど、画面に写る人物の動作や持ち物、衣装などのそれぞれに、生活感というか背景を感じられて、無茶苦茶な世界に対してのリアリティ、深みにどっぷり浸かれた。
フューリー・ロードから9年。待った甲斐があった。
