ぽち

エンプティ・マンのぽちのレビュー・感想・評価

エンプティ・マン(2020年製作の映画)
3.3
観ている者をひきつける魅力はあるが理解不能なところが多く、ホラー的な雰囲気を楽しむ作品。
落とし所を含め、なんと~くこんな感じという程度の理解が限界だろう。

何がしたいのか、何が目的なのか分からない事が多すぎる。一番根本のエンプティマンの目的、動機がまったく分からないのは致命的だ。

個人的趣味だが、今作をSFとして料理すればかなりハイレベルなハードSFになったのに残念。

洞窟の指が多い骸骨は素晴らしいデザインでインパクト大。よく分からないモンスターが出たが、あの骸骨の生前の姿を出した方がよかったのでは。
それかラスト主人公があの姿になるとか・・・・・・

全体としては詰め込みすぎで、監督自体が細かい設定や哲学的説明を理解していないように見える。
理解していないから説明できず雰囲気重視の今作のような作風となったのだろう。
なので理解しようとせず、なんとな~く解った気になって観ると楽しめる作品。


余談。
ホラー作品だが、SFとしてリメイクすればよい作品になりそう。
たとえば・・・・・
あの骸骨から「物体X」系のエイリアン侵略物。
主人公の人生を作ったというあたりから「マトリックス」系の電脳空間物。
受信体を使って人の脳を刺激するって所から、善意の知的生命が人類を進化させようとしている「2001年」系のハードSF。
などなど・・・・・

っていうか、ここまで変えたら原作の意味がなくなるか・・・
ぽち

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