MURANO

ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-のMURANOのレビュー・感想・評価

3.7
壮絶な家族関係の話だよぁ…と思って観ていたら、主人公の自叙伝が原作の実話モノだったんですね。

主人公はイェールのロースクールに通う優等生だが、貧しい家庭の育ちで、母親はドラック中毒でヒステリックな超問題児。そこを肝っ玉おばちゃんである祖母が支えてくれていた。

本当、よく我慢して育ったよねというぐらい、子供として精神的に辛い環境下だったはずで、これはフィクションとしての設定なんだ、と思ってしまったのです。

そしたら実話だったとエンドロールで知り、主人公にさらに同情をしました。

ただ、これは実話であるがゆえかもしれないが、なんだかんだで美談として収まることにはなるし、監督ロン・ハワードなので安定中の安定の感も強くて、設定が壮絶なわりにはマイルドな仕上がりに思えました。

「まぁ、こんなもんだよね」という印象(笑)

というわけで傑作というわけではないが、役者陣は母エイミー・アダムスと祖母グレン・クローズが、ヤバい演技を披露してくれています。

グレン・クローズ、この映画でオスカー助演女優賞候補になってますが、同じ役で同時にラジー賞候補にもなってて。

それぐらい、良くも悪くも毒のある存在になっていて印象的で、「Hasta la vista, baby」とターミネーターを真似る姿が妙に面白かった。
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