ななちゃん

総理の夫のななちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

総理の夫(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

すごくすきだった!

最近になってやっと政治とか経済に興味が湧いてきて
選挙も自分なりに情報収集して考えて参加しないとな、と考えていたところだったのでタイムリー。
衆議院選挙ももうすぐあるし。
小学生から高校生にかけて社会、政治経済で習った机上のことが最近やっと自分のこととして考えられるようになって
いろんな時に感じる点が線になる、全部無駄じゃないなって感じが気持ちいい。


田中圭は仕事的に育休とか取れそうだし
保育園の送り迎えなど融通が効きそう。
それでも大好きな遠くへの出張など家族のために我慢しなければいけない部分もあるだろうな。

結局、なんとかなる方が我慢を強いられてしまうというか、、、

自分の家庭の場合、旦那さんの仕事上休みなんて取れないし子供のために仕事を制限されることは無理だから私がそういう仕事の仕方をするしかないんだよな。

でも、仕事をする以上頑張ってしまうし
地位が上がらずとも求められるものはあって
家庭と仕事の両立ってやっぱり大変なんだろうなあ。
転勤もずっとあるし、そういった中でいつまで正社員でいつづけられるか不安もある。
正社員に拘ってないけど、専業主婦って選択肢が自分にはないから
辞めてたとえ派遣やパートでも新しいことを始めるのは怖いしとても労力がいることだから。

まだ子供もいないけど、
不妊だったとき 不妊治療と仕事の両立も不安。
月に何度も病院に行くなんてできるのか。
ストレスのかかる仕事をしながら妊活がうまくいくのか。

今不安なことがたくさん、たくさんあるからこそとても響いた映画だったな。

『凛子ちゃんなら大丈夫、絶対できるよ』

いつももそばで支えてくれる夫。
私もそんな妻になりたいと思っていたけど、
現実は自分のことで結構いっぱいいっぱいで、そんなに献身的にはなれない。

求めていた理想の家庭、妻としての自分とはうまくマッチしない今の生活を悪くないと思う日もあれば こんなはずじゃないのにとストレスを感じることも。難しい。

最近、自分の力ではこの後どうしていけばいいのかわからない案件に対して上司に相談したら、
上司が曖昧な返答ばかりで、明確な指示を出してくれなくてヤキモキしていたから、凛子ちゃんの、上に立つ人の、ハッキリした態度や仕事の仕方がとても素敵だと思った。

秘書の工藤阿須加が初出馬するってなった時地方まで応援演説に駆けつける姿にもなんだかうるっときた。

そんな、一目置かれる人にはやっぱりみんなついてくるよね。

敵意を持ってくる相手に対しても、
怒りではなく毅然とした態度で芯を持って接することで
その敵意をも変えてしまう すごいなあ
かっこよくて美しい!
本当に素敵な女性だなあと。

私は仕事でもなんでもそうだけど、
怒りを怒りで返してしまう
受けて立ってしまうところがあって もっと上手くできるようにならないとなあと課題に感じているところで。

それで本編最後に切迫早産で絶対安静でこれ以上総理大臣を続投できないので辞任会見するってなった時に田中圭が駆けつけて、後悔しない選択をしてっていうシーン。

理想とする社会のなかで、凛子ちゃん自身を除け者にしないで
ずっと頑張ってきたことを見ていたし、
それは絶対消えないんだというところ 思わず涙が出たな。

旦那さんと2人で、家族も友達もいないなれない土地での生活。
案外楽しいけど、この溢れ出る日々の思いを聞いてくれる人がいないことがつらい。
映画を見て最近の自分の感情が溢れてきて言語化できて今とても幸せでアドレナリンがどぱどぱ出ている感じがして気持ちいい。