ヒムロ

ドント・ブリーズ2のヒムロのレビュー・感想・評価

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)
3.5
デトロイト郊外に人目を避けて暮らす家が一軒。
盲目の退役軍人ノーマンとその娘フェニックス、飼い犬のシャドウ。
社会との接点は物資を運び売買してくれるヘルナンデスだけ。
ある日、一般社会への憧れを持つフェニックスはヘルナンデスの車に乗せてもらい街へ。
しかし、そこで怪しい男に目をつけられ、帰路から家の場所がバレてしまう。
何故フェニックスは追われるのか、少女の正体とは。


先に言っておくとパニックホラー的なテイストが強めだった前作とは打って変わって、シンプルなストーリー重視のアクション映画といった感じに本作は仕上がっている。
もちろん、盲目故の戦いや暗闇の中でのアクションなどは前作から引き続き見応え十分。

前作で盲目最強おじいちゃんことノーマンが思いの外人気だったから続編を作ったという感じで、構想が1作目の時点でなかったからこそジャンルがホラーではなくなったのかなと思ってしまう。
その上でやはりキャラを掘り下げるのだったら1よりも過去の話が見たかったなというのが正直なところ。

しかし続編として作りが甘いと思う部分が他にもあり、1を見ている必要性があまり感じられないストーリーになっているのだ。
もちろんノーマンの過去や心境、フェニックスとの関係性を想像するのに見ていると楽しいのは認めるが、ストーリーにしっかり絡んでこない。
しかし過去の犯罪行為については言及するものの事前に映像などでのフォローはない。
しっかりと続き物として作るのならば未視聴勢にも優しい演出や、そもそももう少し1とリンクしたストーリーが見たかったし、開き直って単体で楽しめる映画にするならばノーマンの過去への自身の葛藤は邪魔だったし未視聴勢には理解できない情報量だった。

ともあれアクション映画としては楽しめたしラストのオチはベタだがそれが良かった。
盲目老人を主役にしたアクション映画だと思って見れば面白いと思う。
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