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セブンのmotoyAliveのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.3
胸糞オブ胸糞。
衝撃的なラストが胸を締め付けるサイコスリラーサスペンス。

七つの大罪をモチーフにした連続猟奇殺人の犯人を追う引退間近の刑事ウィリアム・サマセット(モーガン・フリーマン)と新人刑事デビッド・ミルズ(ブラッド・ピット)。「暴食」「強欲」「怠惰」「肉欲」「高慢」それぞれに当てはまる者たちが次々と殺されていく。残るは「嫉妬」と「憤怒」。犯罪計画は7つ目まで遂行されてしまうのか…。

見ている側までジメッとさせるほど、終始雨が降り続き、どんよりとした雰囲気が漂う。いかにも何か起きそうという背景の画作りが次第に引き込まれた。

常に冷静沈着で物事を俯瞰で捉えることができるサマセットと熱くなりやすいが真っ直ぐなミルズの対比。そして、最初はミルズのことを認めていなかったサマセットも事件を追うごとに互いに影響しあい、徐々に絆が深まっていくバディものとしても面白い。サマセットの心情をメトロノームで表現し、最後は床に投げつける演出が印象的。

終盤オチは予想出来てしまうが、それでもきれいにストーリーが出来上がっていて、そこはあまり気にならなかった。どんでん返しを期待してしまうと期待外れになるのかも。

あまりにも無情で慈悲のなさすぎるラストは哀しいが見応えはある。最悪な気持ちにさせるが、良い作品を見たなという不思議な気持ちになる作品。
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