Siegward

セブンのSiegwardのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.0
「ヘミングウェイ曰く、『この世は素晴らしい。戦う価値がある』と」
「後半部分は賛成だ」


七つの大罪になぞらえた連続殺人とそれを追う刑事たちを描いた衝撃のサスペンス映画。終始陰鬱な展開が続き、画面も文字通りの意味で薄暗い。

本作はバディ物でもあり、博識で捜査能力に長けたベテラン刑事と若くて正義感に溢れる新米刑事が対照的に描かれる。サマセットは変わらない社会に諦めを抱き、ミルズはそんな悟りを批判し𠮟咤激励するも、彼は彼で向こう見ずな血の気の粗さに危うさが見え隠れする。二人が交差した結末は、最終的に予想外な着地を見せるのも魅力的だ。

劇中台詞にもある通り、どうあがいてもろくな終わり方しなそうな映画ではあるが、サイコサスペンスやダークな作品が好きな人にはおススメ。
Siegward

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