伊藤快

おもいで写眞の伊藤快のレビュー・感想・評価

おもいで写眞(2021年製作の映画)
3.9
自分の好きなタイプの映画だったというのが一番の高評価ではあるが、普通にそういう面を捨てて見てもよくできた映画だったと思う。自分の夢を応援し続けてくれた祖母が亡くなったことと自分の仕事がクビになったことで地元に帰ることになった深川麻衣演じる結子が、祖母の遺影写真がピンボケしていることにショックを受け、地元の人間の遺影写真を撮ることを始めるというストーリー。この映画の見所は、結子が遺影写真を撮ることで、多くの人間と関わっていき、人の温かさに触れることで自分と改めて向き合っていくという部分である。話が進むにつれて、結子がとっかかりやすくなっていき、多くの人間に愛されていく過程に感動させられる部分も多く、見応えがあった。脇を固める俳優も、優しい演技がとても自然で本当に心地の良い気持ちにさせられる。特に、高良健吾の演技は、横道世之介の時の演技と似る部分があり、ほっこりさせられる。
伊藤快

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