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ダーク・アンド・ウィケッドのeigadaysのレビュー・感想・評価

3.0
その絶望的な恐怖描写は、2020年代のホラー映画を象徴するような作品。

寝たきりの父を見舞う姉ルイーズ(マリン・アイルランド)。父親との距離の隔たりを感じさせる描写が巧みです。ブライアン・ベルティノ監督自身の実家の農場で撮影しただけあってパーソナルな物語になっています。

姉も弟マイケル(マイケル・アボット・Jr.)も無神論者ゆえ、神父もアウトサイダーのように描かれます。

ある事をきっかけにこの姉弟はそれにロックオンされてしまい、約75分は恐怖の緊張が続きます。最後の方でちょっとマンネリ気味にはなりますが、この演出力は大したもの。

本国のポスターの印象のように激しい悪魔とのバトルこそ繰り広げられませんが、実に心臓に悪い恐怖演出にワクワクする映画です。

日本版ポスターでは、より残虐性をアピールすることで作品世界の禍々しさを全面に押し出しています。このアプローチはミスリードではありません。邪悪な存在が人々の心の弱い部分から入り込む描写を多用して不安を増幅させる恐怖演出にハマりました。
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