演劇みたいな映画。
映像の利点を極力排除して、セリフをシーンと登場人物の気持ちに重ねることで現代劇のような表現に昇華させた、新しい映画だと思いました。
こんな演出、表現があるとは!驚きの連続。
そして、天才かよ…と思ったのは。
近年の映画に無理やり組み込まれれがちな人種、性別、年齢、身体などの平等表現も、日本を舞台にしながらとても自然に描かれています。
いくつもの絶望を乗せて走るサーブ。
浄化されるラストも良かったです。
村上春樹さんの本は何となく避けていたけど、この本は読んでみようか、と思いました。
岡田将生くんは、弱くて流されやすい役が似合いますね…(好き)。
個人的には、車中含む稽古シーンは絶賛ポイント。
全ての情報や感情を排除した棒読みこそ一番難しいと思います。一番無垢な状態の役者だと思う。
見逃して半分諦めていたけど、素晴らしい賞を獲得したことで映画館で観ることができました。
思い出しながらつらつらと。