ドライブ・マイ・カーのたいせいのネタバレレビュー・内容・結末

散歩がてら映画でも見ようかな〜と思って鑑賞。前々から現実にそぐわないオーバーな演技が苦手だったため邦画は避けてきたが、邦画はそういうものだと割り切る心構えを持って鑑賞した。結果、鑑賞して本当に良かった。二人の主人公が人との関わり合いを通して、愛についての向き合い方に答えを出していく過程が洒落たセリフと物語構成によって展開していき圧巻だった。常に自己と対話をし、その都度折り合いをつけていくことが人との関係で重要なことだという強いメッセージを感じた。最後のシーンで主人公の車がドライバーの女性の所有物になった事から、主人公は愛車を手放すことで過去（妻と妻と向き合わなかった過去の自分自身）とケジメをつけ前に進んだことを意味すると同時に、ドライバーの女性は大事に扱われてきた愛車を引き継ぐことで過去（母と母を愛する心を殺した自分自身）にケジメをつけ、愛に対して前向きに向き合うという暗示をしているように感じた。