このレビューはネタバレを含みます
距離、時間、空間を言葉で紡ぐ心地よさの極地。劇中劇のメソッドそのままに、この物語の登場人物の台詞はもはや台詞と認識しづらくなるほどに自然で、澱みがない。
主人公の半身として登場する車は、物語の(心情の)変化が起きる時には必ず登場する。大事な事は全て車の中で起こっている。運転手。座る位置。乗り込む人。カセットテープ。タバコ。天窓。
しかし、あのラストは、つまりは家福は半身(自身)を差し出す事で何かを得たという事なのか。
原作、戯曲、未読。読まないと厳密な理解は出来ないなぁ。
あまりの気持ち良さに眠くなって意識飛んだ。良い意味で。あくまで良い意味で。有難い。