映像と言いますか、画角と言いますか、
見ていて心地の良い視覚だったのがひとつ。
聴覚としても、車のエンジン音や、風景の音、人のセリフなども、聞き心地の良い音をしていたのがひとつ。静寂も含め。
まるで舞台を見ているような、起伏はあるのだけど淡々とした物語の進み方で、3時間の長さはそこまで苦にならなかった時間でした。
途中の西島さんと岡田くんの長セリフの車内のシーンはゾクッとする静かな迫力がありました。
ジワジワと心に沈んでいくような、
「うーむ、こういうことが言いたいんだろうな」ということはわかります。わかりますけど、心にビシっと何かが刺さるかと言ったら、
そういう映画ではないのでしょうね。村上春樹作らしいというか。
すみません、絶賛!というほどではないのが正直な感想です。
でも“美しさ”を感じました、総じて。