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ドライブ・マイ・カーのROOKのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.0
大都会東京から瀬戸内の穏やかな海岸線を走る赤いサーブ900🚘
脚本家の妻 音 と俳優家福。愛しあっていた夫婦の秘密が明かされず亡くなる妻。創作過程に隠されていた秘密。それは夫以外の男にも交わらないと生まれ得ない創作活動かもしれない。
チェーホフの戯曲の舞台が織り成し現実と交差する。「忍耐から希望」を求めて。言葉や国そして障がいまでも乗り越える。
運転手の透子も辛い過去を持つ凄腕ドライバー。
赤いサーブはスタイリッシュで影のある音から北海道出身の過去のある透子へと受け継がれていく。
村上春樹の世界観。男女のすくわれない愛憎。バーにウイスキー 犬とビートルズに外車とカオスが渦巻く。
ハルキストにはうれしい美しいピアノの旋律のような作品。
ロケ地の広島も美しくとびしま街道の風景は最高でした。
理解するのではなく 浸るように観賞して感じる作品でした。
これが海外で称賛されるのですね
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